ポルトガル語で「暑い」というには一体どういえばいいのか。実はブラジル人を含む多くの人が間違った表現をしているので、その注意点などを踏まえたうえでcalorとquenteの違いについても紹介します。
1、estar com calor
暑い、暑さを感じている、という意味の表現。
例:Pode ligar o ventilador? Estou com calor. (私は)暑いので扇風機を付けてもらえますか。
「誰々が暑さを感じている」といった個人的な暑さに対する感じ方を表現するときに使われます。ほかにもsentir calor、ter calorなどとも言えます。
2、fazer calor
暑い、気温が高い、を意味する表現。
例:Aqui no Brasil faz muito calor. ここブラジルはとても暑いです。
暑い気候、高い気温に対して使われる表現です。今現在の暑さを強調するときに「Está fazendo calor」と現在進行形にして使う場合もあります。
寒い気候に対しては、fazer frioといいます。
3、estar calor
暑い、気温が高い、を意味する表現。多くの人が間違えて使う誤用です。
例:Hoje está muito calor. 今日はとても暑いです。
ブラジルでも多くの人が「está calor」という言い方をしますが、ポルトガル語のcalorは本来「熱」という意味の名詞で、そもそも形容詞ではありません。água calor、país calorなどと言わないのはそのためです。
しかし口語では「calor」はすっかり形容詞化され、「暑い」のニュアンスを含んでいることが多いです。そのため「está muito calor!」などと言われることが一般化しています。会話では問題ないかもしれませんが、文法的には間違っているので注意しましょう。
4、ser calorento
暑がり、暑さを感じやすい体質である、を意味する表現。
例:Suo bastante no verão porque sou muito calorento. 私はとても暑がりなので夏には汗をよくかきます。
暑さに弱い、暑がり、という言いたいときにぴったりの言葉です。ちなみに「寒がり」は、「friorento」または「friento」と言います。
5、quente
暑い、を意味する形容詞。
例:Ontem foi o dia mais quente do ano. 昨日は一年で一番暑い日だった。
形容詞のfrioの対義語であり、暑い、気温が高い、を意味します。形容詞のため、água quente, sopa quenteなど名詞を修飾します。
6、estar derretendo
暑くて溶ける、暑すぎて死にそう、といった状態を表す表現。
例:Está quente demais. Estou derretendo. 暑すぎて、身体が溶けるよ。
estar com calorをさらに大げさにいう表現です。暑さに耐えられない状態を指します。
まとめ
いかがでしたか。誤用も含め「暑い」にも様々な表現があることが分かったと思います。そのときの気分、状態などを応じて、うまく使い分けられるようになるのが理想ですね。ぜひともここで挙げた例を参考にしてみてください。
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