ブラジルで使われるポルトガル語のことわざ

日本語に負けず劣らず、ポルトガル語にもたくさんのことわざ(ditado、 provérbio)があります。ブラジルで使われている多くのことわざはポルトガルや英語のことわざが起源だったりしますが、日本語のことわざと同じ意味を持つものも多く存在します。

そこでブラジルで使われるポルトガル語のことわざを紹介します。

ポルトガル語のことわざ ditado、 provérbio

1、Antes tarde do que nunca.  やらないよりは遅れてでもやったほうがまし。
英語の「Better late than never」に当たります。

2、Cada macaco em seu galho.  他人に口出しするべきじゃない
直訳すると、「それぞれの猿が自分の枝に]、となります。

3、Cão que ladra não morde.   吠える犬はめったに噛まない。

日本語でいう、「弱い犬ほどよく吠える」に似た表現です。

4、Cautela nunca é demais.  備えあれば憂いなし。

直訳すると、「どれだけ注意しても、やりすぎということはない」という意味になります。

5、Depois da tempestade sempre vem a bonança.  嵐の後に凪(なぎ)が来る。
今は状況が悪くても、いつかは幸運が訪れるという意味。待てば海路の日和あり、石の上にも三年、などと同意。

6、Quem ri por último ri melhor. 最後に笑える者が勝ち。

英語の「He who laughs last laughs best」に当たります。

7、A união faz a força. 小さな力も集まれば大きな力になる。

8、Uma andorinha só não faz verão.  ツバメが一羽きたとて夏にはならない
一部の兆候からは全体がわからない。 英語の「One swallow does not make a summer」に相当する表現です。

9、Filho de peixe peixinho é.  蛙の子は蛙

ポルトガル語では、魚の子は魚、といいます。

10、Tal pai tal filho. この親にしてこの子あり

11、As aparências enganam. 人はみかけによらない
人だけでなく、物事は外見だけでは判断できないという意味でも使います。 

12、Quem tem pressa come cru. 慌てる乞食は貰いが少ない。

直訳すると、「急ぐ者は、生で食うことになる」となります。

13、Quem tudo quer, tudo perde. 二兎追う者は一兎も得ず。

直訳すると、「全てを欲する者は全てを失う」となります。

14、Não adianta chorar sobre o leite derramado. 後の祭り。

直訳すると、「こぼれた牛乳について泣いてもしょうがない」となります。

15、Mais vale um pássaro na mão do que cem voando 明日の百より今日の五十。

直訳すると、「飛んでいる100匹の鳥より、掌中の鳥のほうが価値がある」となります。

16、De moeda em moeda se faz uma fortuna. ちりも積もれば山となる。

直訳すると、「小銭も集まれば、大金になる」という意味です。

17、Não conte com o ovo dentro da galinha.  捕らぬ狸の皮算用。

直訳すると、「まだ生まれていない鳥の卵を数に入れるな」という意味です。

18、Quem tem telhado de vidro não atira pedra ao vizinho. すねに傷をもつ者は他人の批評などしないほうがよい

直訳すると、「ガラスの屋根に住む者は隣人に石を投げてはならない」という意味です。英語の「People who live in glass houses shouldn’t throw stones」に当たります。

19、 A melhor defesa é o ataque. 攻撃は最大の防御。

20、A grama é sempre mais verde do lado do vizinho. 隣の芝生は青い。

21、Água mole em pedra dura, tanto bate até que fura.雨だれ岩をもうがつ。

22、Melhor prevenir que remediar 予防は治療にまさる。

23、Antes só que mal acompanhado. 悪い仲間と交わるよりも、一人でいるが良い。

24、Quando o gato sai, os ratos fazem a festa. 親分がいなくなると、子分は好き勝手やる。

直訳すると、「ネコがいなくなると、ねずみはパーティーをする」という意味です。社長が出張中に社員が働かない状況などを指してよく使われます。

まとめ

いかがでしたでしょか。ブラジルにも世界共通のことわざがあることが分かったと思います。

多くのブラジル人はブラジルで使われていることわざは全てブラジル特有のものとして思い込んでいたりもしますので、「ブラジルのことわざでさ~」などとドヤ顔で言うブラジル人を見つけたら、そんなの日本語にもあるよ、と注意してあげましょう。

Q&A

  1. Masayuki Tsuruoka より:

    老婆心ながら。。。

    (誤)2頭追う者は1頭も得ず。 → (正)二兎追うものは、一兎も得ず。

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