ポルトガル語の一日の時間帯を表すmanhã, tarde, noite, madrugadaには様々な種類の前置詞が使われます。そこでここでは時間帯に関するそれぞれの前置詞と冠詞の使い方を見ていきましょう。
「ポル語る講座」の受講生からこんな質問を受けました。
de manhã, de madrugadaというときはmanhãやmadrugada の前に冠詞が付いていませんが、durante a manhã, na madrugadaというときには冠詞が付いています。どういった違いがあるのか教えて下さい。
こういった細かい違いって気になりますよね。ちょっとややこしいですが、できるだけわかりやすく掘り起こしてみますね。
“de”+時間帯の場合
1、Gosto de correr de noite. 私は夜に走るのが好きです
2、Você prefere estudar de manhã ou de noite? あなたは朝か夜のどちらに勉強するのが好きですか?
3、De tarde costumo ler e escrever. 私は午後に本を読んだり、書いたりする習慣があります
4、O galo canta de madrugada. おんどりは深夜(早朝)に鳴きます
「de+時間帯」は、ある動作が起こった時間帯(午前、午後、夜、深夜)を指すために使われます。この場合、「de」の後に冠詞は付かず、「da」にはならないのがポイントです。冠詞に関しては言えばこのケースは例外的といえるかもしれません。
“à”+時間帯の場合
1、Gosto de correr à noite. 私は夜に走るのが好きです
2、Você prefere estudar de manhã ou à noite? あなたは朝か夜のどちらに勉強するのが好きですか?
3、À tarde costumo ler e escrever. 私は午後に本を読んだり、書いたりする習慣があります。
「à+時間帯」も基本的には「de+時間帯」と同じく、ある動作が起こった時間帯(午前、午後、夜、深夜)を指すときに使われます。ちなみに「à」は前置詞の「a」と冠詞の「a」が合わさったものです。
2の「manhã」に関しては「amanhã(明日)」と似ていて紛らわしいこともあってか通常「à manhã」 とは使いません。代わりに「de manhã」と言うのが一般的です。また、「à madrugada」も使われず、「de madrugada」、または「na madrugada」というのが普通です。
“da”+時間帯の場合
1、Meu ônibus sai às 8 da manhã. 私のバスは午前8時に出ます
2、Dormi às 2 da madrugada. 私は深夜2時に寝ました
3、Almoçamos às 4 da tarde. 私たちは午後4時に昼食を食べました
manhã、tarde、noite, madrugadaの前に時刻が来る場合は、前置詞のdeに冠詞「a」が加わり、「da」になります。また、parte, períodoなどの単語が来る場合も「da」になります。
a parte da manhã 午前のパート(部)
a parte da tarde 午後のパート(部)
no período da manhã 午前中/午前の時間
no período da tarde 午後の間/午後の時間
“durante”+時間帯の場合
1、No sábado pode chover durante a manhã. 土曜日は午前中雨が降るかもしれません
2、A Rússia atacou a região de Donbass, no leste da Ucrânia durante a noite. ロシアは夜間、ウクライナ東部ドンバスの地域を攻撃しました
3、O incêndio aconteceu durante a madrugada. 火事は深夜の間に起こりました
「”durante”+時間帯」で午前の間、午後の間、夜の間、深夜の間、という意味になります。
manhã、tarde、noite、madrugadaに限らず、duranteの後に来る単語には通常冠詞が付きます。
“pela”+時間帯の場合
1、 Há chances de chuva fraca pela manhã nesta sexta-feira. 今週金曜日は午前中に小雨が降る可能性があります
2、O Corinthians treinou hoje pela tarde. コリンチャンスは今日午後の間に練習をしました
「”pela”+時間帯」は「”durante”+時間帯」と同じ意味で使われ、duranteよりも比較的フォーマルな印象を与えます。ちなみにpelaは前置詞「por」と冠詞「a」を足したものです。
“na”+時間帯の場合
1、Um grave acidente na manhã deste sábado provocou a morte de uma pessoa. 今週土曜日午前に起こった大きな事故で一人の死者が出ました
2、O projeto foi aprovado na madrugada de hoje. プロジェクトは本日早朝に承認されました
「”na”+時間帯」はニュースや新聞などでよく使われる比較的フォーマル言い方です。na madrugadaは会話でも普通に使いますが、na manhã, na tarde, na noiteは会話ではそれほど使われない印象があります。「”de”+時間帯」や「“à”+時間帯」のほうが一般的です。
この場合は前置詞の”em”に冠詞”a”が合わさってnaになっています。
まとめ
以上がポルトガル語の時間帯(manhã, tarde, noite, madrugada)にまつわる前置詞と冠詞についてでした。ポルトガル語の冠詞は英語などと違って法則が見つけにくいのが特徴です。なのでケースバイケースで暗記していくことをおすすめします。
ぜひこの機会に冠詞についても復習してみてください。
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