今日は日本人が間違えやすいポルトガル語の発音について触れたいと思います。ポルトガル語には日本語にない音がいくつもあるため、ついつい日本語読みしてしまうことがあると思います。
カタカナにしたら同じように聞こえる音でもブラジル人からしてみれば全く違う言葉に聞こえるため、少しでも言い方を間違えると、相手に通じないことがあるはずです。自分ではちゃんと言ってるはずなのになぜか相手は理解してくれない。それにはちゃんと理由があるのです。
ポルトガル語のÂOの発音
ポルトガル語特有の一番代表的な発音です。カタカナにすると、「オン」や「ァン」や「ォン」などと書くことができると思います。
ただ、この通りに読んだだけではほとんど正しい音を再現することはできないでしょう。コツは喉をうならせるように奥から音を出すことです。そしてどちらかと言うと、「ン」ではなく、「ァ(ォ)」を強調するのがいいと思います。「アン」とはっきり言うのではなく、小さい「ン」のようなイメージです。
音声を聞いて見ましょう。(スピーカーを読み込むのに時間がかかる場合があります。)
例1
são – 動詞serの複数形
som 名詞 音、サウンド
違いが分かるでしょうか?
例2
No seu lugar – あなたの場所で、、、
Não é seu lugar. あなたの場所ではない。
「no」と「não」の音は大きく違います。
ポルトガル語のLの発音
ポルトガル語だけに限りませんが、外国語を習い始めの時はLとRを区別するのに苦労すると思います。単語の頭文字や途中にLが来る場合、舌を上部の歯茎に付けるのが特徴です。それに対し、単語の語尾にLが来る場合はLではなく、Uの発音になります。
音声を聞いて見ましょう。(スピーカーを読み込むのに時間がかかる場合があります。)
例1
luvas 手袋
estrela 星
単語の中にLとRが一緒に入ってくると、難しくなります。
especial 特別
単語の語尾にLが来る場合はUの発音にします。
ポルトガル語のZIとDIの発音
サッカー選手のジーコのことをポルトガル語では「ズィーコ」と言い、「ジーコ」と言うと通じません。カタカナの「ジ」はポルトガル語の「di」に当たり、ポルトガル語の「zi」はカタカナで書くと「ズィ」のようになります。
音声を聞いて見ましょう。(スピーカーを読み込むのに時間がかかる場合があります。)
例1
Zico サッカー選手の名前
bonzinho 名詞 いい子、いい人
zinhoが「ズィーニョ」になるので注意しましょう。
これに対し、サッカー選手のロナウジーニョの「ジ」は「di」の音になります。
Ronaldinho サッカー選手の名前 (頭文字に来るRはハ、ヒ、フ、ヘ、ホの音になります)
ポルトガル語のVとBの発音
英語と同じで、ポルトガル語も「v」は下唇を噛んで「ヴァ」、「ヴィ」、「ヴ」、「ヴェ」、「ヴォ」といった音を出します。
vaca vamos一方の「b」は「バ」、「ビ」、「ブ」、「ベ」、「ボ」となります。
bola boiポルトガル語のCI、 CHI、 XI、 SIの発音
日本人の中には「sim」を「シン」とカタガナ読みする人がときどきいますが、正しくは「スィン」です。
これと同じで、cinquentaを「シンクエンタ」と呼んだりする人もいるので要注意です。正しくは「スィンクエンタ」です。
sim cinquenta一方で「chiclete ガム」の「chi」は「スィ」ではなく、「シ」です。「xícara コーヒーカップ」の「xí」も「シー」と伸ばします。
chiclete xícara
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