ポルトガル語の「anteontem」と「antes de ontem」を混合して使っている人がブラジル人の中にも多いのですが、実は二つには大きな違いがあるので紹介します。ぜひ知っておいて間違いを減らしましょう。
ポルトガル語のanteontemとantes de ontemの意味
「anteontem」は「一昨日」という意味なのに対し「antes de ontem」は「昨日の前」という意味になります。
今日が月曜だとしたら一昨日(anteontem)は土曜日になります。それに対し、「昨日の前(antes de ontem)」は土曜日以前なら金曜日も、木曜日も、水曜日も、またはそれ以前も全て含まれるのです。
anteと antesはおよそ同じ意味(~前の、~以前の、)を持ちますが、時と場合によって「anteontem」のように使い方や意味が多少変わってくるので注意が必要です。最も分かりやすい違いは「antes」には多くの場合、前置詞deが後に来るのに対し、「ante」は前置詞を必要としない点です。
ポルトガル語のante とantesの用例
1、
Preciso sair antes do meio dia. 正午までには出かけないといけません。
Preciso sair ante meio dia. とは言いません。
2、
Antes ele tinha muitos amigos. 彼には以前多くの友達がいた。
Ante ele tinha muitos amigos. とは言いません。
3、
Todos os homens tremem antes da punição. 処罰の前は全ての人が震える。
Todos os homens tremem ante a punição. 処罰に際しては全ての人が震える。
4、
A única dignidade realmente autêntica é a que não diminui ante a indiferença dos outros. 唯一の本物の尊厳は、他人の無関心に対しても揺るがない尊厳だ。
A única dignidade realmente autêntica é a que não diminui antes da indiferença dos outros. とは言いません。
5、
A média da taxa de desemprego ficou em 8,8% neste ano, ante 7,9% no ano passado. 今年の平均失業率は、7,9%だった昨年に対し、8、8%となった。
A média da taxa de desemprego ficou em 8,8% neste ano, antes de 7,9% no ano passado. とは言いません。
anteは時と場合により、「~に対して」という意味にもなるのが特徴です。
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