ポルトガル語の動詞には直説法(indicativo)と接続法(subjuntivo)の2種類の法則がありますが、ここでは実際にどんなときに接続法が使われているのかをみていきたいと思います。接続法は教材などによっては間接法と呼ばれることもあります。
直説法が現実、確実、明確な事柄を指すのに対し、接続法の特徴は非現実、非確実、非明確、推測などの事柄を指すことにあります。
一番いいのはよく使われる用法、パターンをそのまま暗記してしまうことでしょう。この形のときはいつも接続法だ、ということが頭に入っていればそれほど難しくないと思います。ではさっそくみていきましょう。
- ポルトガル語の接続法(subjuntivo)の規則動詞と不規則動詞
- Querer que ~ ~して欲しい
- Esperar que ~ ~を望む、願う
- Tomara que~ ~だといいのに。英語のI wish ~に当たる表現です。
- Não acreditar que ~ ~なんて信じられない(思えない)。
- Não ahar que ~ ~とは思えない。
- É +形容詞 que ~である。
- Talvez ~ 多分~だろう。
- Ter medo que ~ ~になるのを恐れる、 ~されるのが怖い
- Embora +動詞 ~するにも関わらず
- Quando + 接続法未来 ~するとき、~する
- Assim que + 接続法未来 ~したらすぐに~する
- Se +接続法未来/過去
- 命令形
- まとめ
ポルトガル語の接続法(subjuntivo)の規則動詞と不規則動詞
接続法の規則動詞の活用
estudar
主格 | 現在 | 過去 | 未来 |
eu | estude | estudasse | estudar |
você | estude | estudasse | estudar |
ele/ela | estude | estudasse | estudar |
nós | estudemos | estudássemos | estudarmos |
vocês | estudem | estudassem | estudarem |
eles/elas | estudem | estudassem | estudarem |
接続法の不規則動詞の活用
dar
主格 | 現在 | 過去 | 未来 |
eu | dê | desse | der |
você | dê | desse | der |
ele/ela | dê | desse | der |
nós | demos | déssemos | dermos |
vocês | deem | dessem | derem |
eles/elas | deem | dessem | derem |
Querer que ~ ~して欲しい
Quero que você venha à festa. 君にパーティーに来て欲しいんだ。
Ele quer que você ligue. 彼が君に電話してもらいたいって。
Esperar que ~ ~を望む、願う
Espero que não chova amanhã. 明日雨が降らないといいんだが。
Esperamos que a guerra acabe logo. 戦争が早く終わることを願っています。
Tomara que~ ~だといいのに。英語のI wish ~に当たる表現です。
Tomara que eu acerte todas as questões da prova. テストの全ての問題を解ければいいなあ。
Tomara que ela fosse minha namorada. 彼女が僕の恋人だったらいいのに。
*非現実的な場合は接続法過去を使います。
その他、duvidar que、supor que、preferir que、desejar que、lamentar que、 pedir que、 sugerir que も同じく接続法になります。
Não acreditar que ~ ~なんて信じられない(思えない)。
Não acredito que vocês estejam perguntando isso agora. あなたたちが今になってそんなことを質問しているなんて信じられない。
Não ahar que ~ ~とは思えない。
Não acho que meu carro seja melhor que o seu. 私の車があなたのよりいいとは思えない。
*não acreditar queとnão achar queは会話において多くの人が直説法を使います。
É +形容詞 que ~である。
É necessário que todos obedeçam as regras. みんながルールを守る必要がある。
É obrigatório que as manutenções sejam realizadas. メインテナンスするのは義務である。
É possível que o evento não aconteça. イベントは開催されない可能性がある。
Talvez ~ 多分~だろう。
Talvez eu vá à festa. 私は多分パーティーに行くだろう。
Talvez tenha tido um acidente. 多分事故が起きたんだろう。
Ter medo que ~ ~になるのを恐れる、 ~されるのが怖い
Tenho medo que você me esqueça. あなたが私のことを忘れるのが怖い。
Mariana tem medo que seu filho sofra preconceito. マリアーナは彼女の息子が差別に苦しむことを恐れている。
Embora +動詞 ~するにも関わらず
Embora ainda não tenha obtido resultados significativos, as empresas continuarão investindo. いまだ有意義な結果は出ていないが、企業は投資を続けるだろう。
Embora seja doloroso abandonar um sonho, às vezes é a unica opção. 夢を諦めるのはつらいことだけど、ときにはそれが唯一の選択肢である。
Quando + 接続法未来 ~するとき、~する
Quando você for embora, leve este guarda-chuva. 帰るとき、この傘をもっていきなさい。
Quando eu tiver 30 anos, estarei com 5 filhos. 30歳になる頃には、子供が5人はいるだろう。
Assim que + 接続法未来 ~したらすぐに~する
Assim que começar trabalhar, comparei um carro. 働き出したらすぐに車を買うつもりです。
Espere um minuto. Assim que a comida estiver pronta, vou te chamar. 食事ができるたらすぐに呼ぶからちょっと待って。
Se +接続法未来/過去
Me avise, se acontecer alguma coisa. なにかあったら知らせて。
*非現実的な話をするときは接続法過去を使います。
Se eu fosse uma mulher, teria 5 filhos. もし僕が女だったら5人子供を産むよ。
命令形
Faça logo. 早くして。
Corra mais rápido. もっと速く走って。
Seja gentil com sua mãe. お母さんに優しくして。
命令形でも接続法が使われますが、会話では直説法を好む人も多いです。
まとめ
以上が接続法の使い方でした。文法的に正しく話すためにもぜひ覚えておきましょう。
ただし、ブラジル人は接続法を使うべきときでもそのまま関係なく直説法で話す人も少なくないです。例えばこんな文章がそうです。
1、Você quer que eu te ajude(接続法)? 僕に手伝ってもらいたいのかい?
2、Você quer que eu te ajudo(直説法)? 僕に手伝ってもらいたいのかい?
2は文法的には間違っていますが、接続法にするのが面倒だというブラジル人も多いのが現実です。
Q&A
はじめまして。
質問があります。
こちらの記事のタイトルについて、どのような間違いが多くみられるのでしょうか。特長はありますか。単純にConjugação の間違いでしょうか。
よろしくお願いします。
単純に活用の間違いと、あとは接続法にするべきところでも直説法にしてしまう間違いが多いですね。