ポルトガル語の完全過去と不完全過去の違いと使い方まとめ

ポルトガル語の完全過去（pretérito perfeito）と不完全過去(pretérito imperfeito)の違いが分からない人のためにこの記事ではそれぞれの活用を始め、詳しく使い方や用例を紹介します。

ポルトガル語の直説法完全過去の規則動詞

-ar

-er

-ir

ポルトガル語の直説法完全過去の不規則動詞

-ar

-ir

-er

ポルトガル語の直説法不完全過去の規則動詞

-ar動詞の活用

-er動詞の活用

-ir動詞の活用

ポルトガル語の直説法不完全過去の不規則動詞

ポルトガル語の完全過去を使うとき

１、ある時点で完了した出来事

ポルトガル語の完全過去は、過去のある時点で一度起こり、完了した動作に対して用いられます。そのため点過去と言われたりもします。

1、Eu comi sushi ontem. 　私は昨日寿司を食べました。

２、Nós assistimos ao filme Cidade de Deus na semana passada.　私たちは先週、映画「シティオブゴッド」を見ました。

3、Ele me mentiu. 　彼は私に嘘をつきました。

いずれのフレーズも過去の特定、または不特定な時点で一度起きた出来事を表しています。

２、経験～したことがある

過去にすでに経験したこと、あるいは一度も経験していないことについて話すときはjá（もう）やnunca（一度もない）と共に完全過去を使います。

１、Você já fez capoeira?  　あなたはカポエイラをしたことがありますか？

２、Eu já fui ao Brasil. 　私はブラジルに行ったことがあります。

３、Nós nunca conversamos sobre isso.  　私たちはそのことについて一度も話したことがありません。

ポルトガル語の不完全過去を使うとき

１、完了していない動作

ポルトガル語の不完全過去は一定期間（時間）続いた動作、複数回続いた動作、完了していない動作などに使われます。そのため線過去と言ったりもします。

１、Quando você me ligou, eu estava comendo.　　あなたが私に電話をくれたとき、私は食事をしていました。

２、Quando a banda começou a tocar, tinha muita gente no bar.  　バンドが演奏を始めたとき、たくさんの人がバーにいました。

３、A festa continuava agitada. 　パーティーは引き続き盛り上がっていました。

いずれのフレーズも動作が一定期間続き、その時点で完了していないことが分かるかと思います。

２、過去の習慣

過去に作り返しやっていたこと、習慣だったことについて話すときは不完全過去を用いります。

１、Quando eu era criança, comia muito chocolate.  子供の頃はチョコレートをよく食べました

２、Antigamente as pessoas não usavam máscara.   昔は人々はマスクを使わなかったです。

３、Nós jogávamos futebol na universidade. 　私たちは大学時代サッカーをしました

いずれのフレーズも過去の繰り返しの動作、習慣的な動作を表しています。

３、過去の特徴を表すとき

過去の外見、性格などの特徴を表すときも不完全過去を用いります。

１、O Bruno era magro e bonito. 　ブルーノは痩せていて、格好良かったです。

２、A Mariana tinha cabelo comprido. 　マリアーナは長髪でした。

３、Eu era muito jovem quando me casei. 　結婚した時、私はとても若かったです。

いずれのフレーズも一定期間続いた過去の特徴を表しています。たとえ特徴であっても、特定の時点による、そのときに限った特徴の場合は完全過去になるので注意が必要です。

例　O garçom foi muito simpático comigo naquele dia.   　ウエイターはあの日、私にとても優しかったです。

４、過去の時間

その時、何時だったかについて話すときも不完全過去を使います。

１、Era uma hora quando começou a chover. 　雨が降り始めたとき1時でした。

２、Eram oito e meia quando terminei o trabalho. 私が仕事を終えたのは８時半でした。

完全過去と不完全過去の違い

それでは改めて完全過去と不完全過去を比べてみましょう。

１、Eu brinquei na rua.　　私は道で遊びました。 

２、Eu brincava na rua.　　私は道で遊びました。

１はそのとき一度だけ「遊んだ」ことを表し、２は複数回にわたって一定期間「遊んだ」ことを意味します。これに時期を表す情報を補足するとより分かりやすくなります。

１、Eu brinquei na rua ontem.　　私は昨日、道で遊びました。 

２、Eu brincava na rua na infância.　　私は幼少期、道で遊びました。

次の例も同じです。

３、Eu li muitos livros na biblioteca. 

４、Eu lia muitos livros na biblioteca.

３はそのときだけ「たくさんの本を読んだ」ことを表し、４は複数回にわたって一定期間「たくさんの本を読んだ」ことを意味します。

５、Eu estava  falando com o professor, quando o João entrou na sala. 　ジョアンが教室に入ってきたとき、私は先生と話していました。

６、Eu era  casado quando conheci  a Jéssica. 　ジェシカと知り合ったとき、私は結婚していました。

５では、ジョアンが教室に「入った」時点でその動作は完了していますが、私が先生と「話す」という動作は完了していないのが特徴です。

６では、ジェシカと「知り合った」時点でその動作は完了していますが、「結婚している」という動作は続いているので、不完全過去が使われています。

まとめ

以上、完全過去と不完全過去の違いについてでした。習得するのは何度も使って感覚を身に着けるのが一番です。

いつまでも頭で理論的に考えているうちはなかなか使いこなせるようにならないので自然にそれぞれのシチュエーションに合った方法で話せるように繰り返し練習しましょう。